26歳で死んだ男

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もう、ほとんど分かっていた。 自分はエキストラだって。エクストラな存在だって。 その他大勢に向けた弾が当たって、奴はいちいち俺の生存確認にすら来ない。 俺だって、悪の大物みたいに死ぬ間際に時限爆弾のスイッチを押すとか、 隠し持っていた毒つきナイフを投げるとか、 実は死んだふりで、下にライフルジャケットを着ているからピンピンしてるとか、 そういう可能性だってあるのに。 正義のヒーローになれなくても、そいつと1対1で対峙するようなポジションになれたのに。 ネルソンは荒い息をしながらも覚悟を決めたように、目を閉じていた。 分かんないぜ。 次は俺たちの番かもしれない。 だってまだ生きてるんだぜ。運が向いているのかもしれない。 ヒーローの道へ。 .
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