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次の塾の日
「ってことでどうしてもメールしたいと言うことで手紙預かってきた」
申し訳なさそうに直哉をみる。
「だろうと思ったよ・・・いいよ読むだけ読んで返事返すよ」
どこまでお人好しなのか直哉は太一から手紙をうけとる。
「わるぃな。じゃぁ授業始まるから」
そういって太一は走って階段を降りていった。
「直哉~それなに?」
突然後ろから飛び付かれた
「こら祐貴・・・離れろ。」
祐貴とよばれた男の子は「ひょい」と直哉から離れる。
「んで?それは?」
不思議そうに手紙を眺める祐貴に「手紙」とだけ言う。
「直哉やっぱ受け取ったんだな・・・」
隣で隆志がため息をつく。
「隆~~なんのこと?」
どうしても気になる祐貴は隆志にへばりつく。
「んぁ?いや実はな・・・」
隆志が祐貴に事ゆきを説明する。
「ふーん確かにおかしいね・・・直哉どうすんの?」
事のなりゆきを聞いた祐貴は改めて直哉に聞くと、
「いや、普通に文通してみるよ」
と普通に返した。
「どこまで優しいんだか・・・」
隆志は顔に手をあてて再度ため息をついた。
そして授業の鐘とともに静かに心は動きす・・・。
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