第二章

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「もう大丈夫?」 振り替えると彼女がいた。 私はうなづいた。 微笑むことはできなかった。 そんな私に彼女は無理をするなというような言葉をかけ、 私の左肩に手を置き再び私を部屋に連れ戻した。 それから、おやすみ、という言葉を残し彼女は部屋をでていった。 それまでは私は呆然としていて何も考えられなかったが、 一人に戻ってみるとさっきの左肩がくっきり彼女の手の形であったかくなりはじめ、 私の感情も溶けだしてきた。
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