第三章

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「昨日なんで戻ってこなかったのぉ?」 と、 昨夜一緒にいた仲の良い友達が話し掛けてくれたが、 あとのことを考えると適当にごまかすしかなく、 その後はバスに乗り込み、 合宿はあっという間に終わった。 疲れた。 本気で疲れた。 体力的な問題ではなく精神的に疲れた。 もう忘れてしまいたい。 私さえ彼女を意識しなければいいことなんだ。 だが困ったことにこうなってしまった今でも尚、 気付けば脳みそフル回転で彼女のことを考えている。 寝ても覚めても彼女が出てきて、 私はきっと病気になっているんだと確信した。
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