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そんなある日、
彼女は私とのすれちがいざまに私をみながらぽつりと
「いいなぁ」
とつぶやいた。
思えば彼女は常にカンペキだった。
絵に書いたような才色兼備というやつで、
勉強もよくできるし体育祭ではリレーのアンカーで見事に大逆転勝利をつかみとる程の運動神経もある。
かわりに、私はなんだろう。
不器用で第一、進学もあやうい成績である。
ここといって取り柄もないし、
性格もよくないので人間関係はなかなかうまくいかない。
そんな私に彼女は
「いいなぁ」
とつぶやいたのである。
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