ハラハラ、ハラハラ。

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風がふく。 花びらが踊り上がり、私の心が悲鳴をあげだす。 嘲笑うかのように、赤褐色が私に襲いかかる。 ・・・ヤメテ! 心が抑えられない。 心の中が、ざわめき、揺れる。 「桜はね、根元に埋められた死体の血を吸って、赤くなるんだよ」 ヤメテ、クルシイ! 頬がひやりとした。 私は頬に手を、何かに触る。 取って見ると、赤褐色の花びら。 捨てた。 すぐ、捨てた。 投げ捨てた。 ヤメテ、ヤメテ、ヤメテ! 心が暴れる。 もう、きっと、私からあふれて、こぼれてしまう。 私の中の何かが、叫んでいる。 それは、悲鳴? 懺悔? ・・・懺悔? 何を? 私は何をしたの? それとも、私は何をするの? ワカラナイ、ワカラナイヨ!! 無言より恐ろしい赤褐色の圧力。 私は、桜の前で、無力にもがく。 私は普通に生きているつもりだ。 罪なんてない・・・はず。 でも、苦しい。 狂い桜は、確実に、私の心を映し、責めたてる。 クルシイ! 花びらが舞う。
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