狂桜

ハラハラ、ハラハラ。

例えば、気に入らない人、死ねば面白いと考えた。

同じクラスのヤツ。時々私を馬鹿にする。
死ねばいいのに。
ううん、あいつの親とかが死んで、あいつめちゃめちゃになればいいのに。

例えば、自分のせいなのに、黙っていた。

駅、自転車。急いでたから木の横、停めちゃいけないところに停めた。
帰ろうとした時、目の前で、子供が転んだ。
私の自転車に引っかかって。
泣いていた。膝から血がでていた。
逃げた。

例えば、自分を甘やかしてしまった。

親が約束を破った時、最低最悪、罵った。
私はよく約束を破る。
忘れたと言いながら。

例えば、私は自分が一番考えてる優れた人間と思っている。

他人とは違う。
そう信じている。

ハラハラ。

ハラハラ。

バカミタイ。

ハラハラ。

ハラハラ。

静かに黒が足元に積もっていく。

一枚一枚は小さい。

それが集まって、私の足元から埋めていく。

私の小さな黒。

いつか、私をこうやって飲み込むのだろうか。

すでに、私の黒は、取り返しのつかない悪を産み出しているのだろうか。

ハラハラ。

ハラハラ。