はじまり

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カイトの指先には4~5人の男たちとそれに囲まれている少女がいた。 「なんかマズくないか?」 ティアが言った。 「そういえばさっき、山賊注意って看板があったな」 ハイクがタバコを吸いながら言った。 「ならあれは山賊とそれに襲われてる少女Aだな」 ティアは冷静に言った。 「ならレオ、行ってこいよ」 ハイクはそう言って荷台に座った。カイトは目を閉じた。そして2~3秒して目を開けた。 その瞳は紅色だった。 「ったく、カイトはお人好しだな。つーか休んでねぇで車押せよ」 そう言ってカイトは走り出した。 「相変わらず紅目のアイツは口が悪いな」 ハイクが言った。 「まぁしょうがねぇよ」 ティアはカイトの走っていったほうを眺めた。
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