第二巻

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「彼らも元は人間です。孤独や郷愁だって感じるんですよ」 まぁ、ただのイタズラってことも少なくはないですけど。 そういって紫苑は自分の左手を前に差し出した。 「でも一度命を失った者はどんな理由があろうとも、現世に留まることは決して許されることではないんです」 そして紫苑はブレイズの背中をポンポンと叩き、この前と同じように光になったブレイズを左目に取り込むと力強くこういった。 「俗にいうこの世とあの世。その二つ世の秩序を守るべく、妖怪や幽霊を成仏する役人こそが。 ――――僕達(妖怪払い)なんです」
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