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コツコツコツ・・・・
深夜二時。
人気のないただ暗闇だけが支配する路地裏を一人歩く女子高生がいた。
容姿は今風というべきか。スカートを折り曲げて肌を露出している。
顔も悪くなく、どちらかといえばモテるほうであろう。
しかし、そんな彼女の顔は今一つ晴れない様子だった。
(カラオケで五時間はキツい・・・・。しかも終電逃すなんて・・・・)
不審者にでも襲われたらどうしよう?!
と彼女は文句を垂らし、後ろを警戒しつつ歩みを速めていった。
………………
あまりに静かすぎるので、その気分を紛らわせるために携帯を開けて、音楽を再生することにした。
《~~~~♪シャカシャカ》
聞きなれた音楽が耳から耳へと流れていく。
《~~~~プツッ・・・・》
「ん?」
流れ初めて間もないうちに、音楽が急に止まったのを不審に思った彼女は閉じた携帯をまた開いた。
そして、その瞬間に彼女の表情は一変する。
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