第五巻

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「よぉ、紫苑。一杯どうだ?」 「顔を合わすなり早速酒の誘いですか?未成年の分際なのに・・・・」 「そうだぞ大嵐。しかも今から大事な会議だっていうのに・・・・」 「そうよ・・・・全くあんたはいつもチャラチャラしちゃって・・・・」 酒場に入るや否や、紫苑と見知らぬ男女が一斉に大嵐大地を罵倒しはじめた。 たまらなくなった大嵐は全身をブルンブルンと震わせながら、手で両耳を塞ぎながら椅子の上に立ち 「何も聞こえなーいっ」 と、アホ面をかましたが、すぐに酒場のマスターに叩き落とされた。 ちなみに、マスターはかなりマッチョだ。 一段落?した所でタイミングを見計らい、暁音がペコリと頭をさげ挨拶をする。 その声に気付いたのか、 「おーっ!!暁音ちゃんじゃん!!二日連続で勤務かい!!お疲れさんなこった」 と、ぴょんと大嵐が立ち上がり暁音に向かってひらひらと片手を振った。
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