175人が本棚に入れています
本棚に追加
「まぁ本当は後一人いるんだがなぁ・・・・」
零時がポツンと空いた椅子に目をやった。
それを聞いた他の紫苑達もうなだれる様に俯いた。
「だ、大丈夫!!私、妖怪に一回捕まったけど・・・・」
海埔がバッと席から立ち上がる。
「な、なんとか振り切って帰ってこれたから・・・・」
と、言い終えるとまた椅子に座りなおした。
それを見ていた暁音は頭にクエスチョンマークを浮かべて、海埔の方を見る。
(海埔さんが捕まって帰ってこれたのに、千尋さんが帰ってこれないっていうことはもしかして・・・・)
「とにかく、今はこの四人で妖怪払いを行っている。わからない事があったらこの四人かマスターに・・・・」
零時がマスターの方を指差した瞬間だった。
「皆、伏せなさいッ!!」
マスターが大扉を見ながらそう叫んだ。
慌ててマスターの視線を追い、扉へと目をやる5人。
その瞬間、ものすごい風圧と扉が大破する音と共に、その残骸と一つの“影”が5人に襲い掛かるように飛んでいった。
最初のコメントを投稿しよう!