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「皆、伏せなさいッ!!」
マスターが今までに見せない凄い形相で大扉を見ながらそう叫んだ。
慌ててマスターの視線を追い、扉へと目をやる5人。
その瞬間、ものすごい風圧と扉が大破する音と共に、その残骸と一つの“影”が5人に襲うように飛び掛かってきた。
「机の下に隠れてッ!!」
紫苑が皆を誘導する。
バンバキバキグシャッ!!
刹那、間一髪でかわした扉の木材の破片が暁音達の頭上を越えて、壁にぶつかり砕けた。
「な、なに・・・・っ?」
木材の屑を払いながら、立ち上がる暁音達。
その前に、立ちはだかる何かのシルエット。
大きさは、2メートルほどで、ふわふわとした尻尾のような何かが何本も辺りを揺らめいている。
時間が経つにつれ、その姿が明らかになっていく。
そして最初にその姿を確認したのは、零時だった。
「《九尾》・・・・ッ」
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