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※ここから圭視点です。
「くそっ、どこで選択をミスったんだ!?」
俺は後ろを見る。
そして後ろを見なけりゃ良かったと思った。
「待てや、上神田ー!!」
「どういうことか説明しろや、上神田!!」
「……って上神田って長くて言いづれーよ!!」
「ってちょっと待て!!最後の関係ねぇだろ!?」
俺は追っかけてる男子の1人にツッコミながら、心の中で今の状況を冷静に考えてみる。
まず今日までの状況。
俺は三崎と全く接点を持たなかったはずだ。
会話どころか、挨拶だってしたことがない。すれ違っても挨拶をされないよう、教室でも空気と化していたからな、完璧だったはずだ。
次になぜ俺の名前を知っていたか、だ。
空気と化している俺の名前を、1ヶ月以上も覚えてられるだろうか?俺なら間違いなく無理だ。
つまり、俺が何か目立ったことをしたのかもしれない……が、全く覚えがない。
「「「だから待てっつーの!!」」」
くそっ、何がどうしたっつーんだよ!?
俺は心の中で愚痴りながらも、ある場所を目指した。
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