第1話

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※ここから圭視点です。 「くそっ、どこで選択をミスったんだ!?」 俺は後ろを見る。 そして後ろを見なけりゃ良かったと思った。 「待てや、上神田ー!!」 「どういうことか説明しろや、上神田!!」 「……って上神田って長くて言いづれーよ!!」 「ってちょっと待て!!最後の関係ねぇだろ!?」 俺は追っかけてる男子の1人にツッコミながら、心の中で今の状況を冷静に考えてみる。 まず今日までの状況。 俺は三崎と全く接点を持たなかったはずだ。 会話どころか、挨拶だってしたことがない。すれ違っても挨拶をされないよう、教室でも空気と化していたからな、完璧だったはずだ。 次になぜ俺の名前を知っていたか、だ。 空気と化している俺の名前を、1ヶ月以上も覚えてられるだろうか?俺なら間違いなく無理だ。 つまり、俺が何か目立ったことをしたのかもしれない……が、全く覚えがない。 「「「だから待てっつーの!!」」」 くそっ、何がどうしたっつーんだよ!? 俺は心の中で愚痴りながらも、ある場所を目指した。
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