第5話

3/3
前へ
/99ページ
次へ
疑問に思いつつも俺達は学校に到着し、すると周りを男子達が囲んだ。そしてそこから周二が出てきて、いきなり掴みかかってくる。 「な、何しやがった圭!?」 「は?」 突然の意味のわからない質問に、俺は間抜けな声を出す。 「『は?』じゃねぇよ!いつもなら朝一で出される椿様の新聞が、今日はまだなんだ!!」 …………。 …………だから? すると俺の表情から言いたいことがわかったのか、周二は―― 「あのな、椿様は相手がたとえ校長だろうが誰だろうが、掴んだスクープや取材したことなんかは翌日には新聞にするんだ!だが今回圭を取材したにも関わらず、新聞がまだ!!つまり……」 「つまり?」 「お前、何かしたんじゃないのか?」 …………。 …………覚えがないんだが。 「いや、何もしてないぞ?」 「「……………………」」 義妹と親友にジトーっとした視線で見られたが、ホント何なん―― 「……兄さんのバカ」 「……鈍感野郎」 ……いや、何で貶(ケナ)されたんだ、俺。
/99ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2544人が本棚に入れています
本棚に追加