街角

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さっき出会ったのは たしかに 忘れていた あなただった 呼び止めようか (杏) 見なれたひとつの背中は見失う 見知らぬ街は 今日も 耳が聞けないざわめきを きらめきで目は見えなかった 巨大な都市は何くわぬ顔で 大きく西に傾く シルエットだけが美しく映える どこからか 逆風が吹き その時 わたしは 地図のない街角を曲がったことに 気がついた
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