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「食べてお腹いっぱいになったら寝る、彼は小学生ですか?」
「いや、幼稚園だろ…今の小学生はかなり大人だぞ」
松本は夕弥の顔をつねる。
「それにしてもよく寝てますね、当分、起きそうにありません」
「だなぁ、なんか釈に触る、無理やり起こすぞ」
「はぁ…」
松本は夕弥が座るブランコをガタガタと揺する。
すると夕弥の体ががくんがくん、と上下した。
「夕弥ぁ、起きろぉー」
「ふむぇ…」
ピクン、と反応した後、夕弥はあくびと共に目を覚ます。
「おいおい、意味なく可愛いな…お前、年ごまかしてないか」
むぅ、と伸びをする夕弥を見ながら、松本は冗談まじりに…
「うん、実は僕…」
「マジか」
松本はやっぱりみたいな顔。
「うん、冗談…」
夕弥はテヘ、と笑った。
張り詰めた空気が消える。
「やめて下さいよ、梁川くんのは冗談に聞こえないですから」
雪菜も信じそうになっていた。
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