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「な、なんで、そう思うの?」
少し焦った様子の夕弥。
「なんでって…あからさまに怪しいなぁ、おい、白状しちまえ」
「梁川くんの好きになった……どんな人なんでしょう」
興味深々、内心ドキドキの二人。夕弥は頬を赤らめながら、
「いるよ、好きな人…」
「マジで、やっぱりか」
「どんな…それは誰ですか?」
雪菜は聞き出そうと一気にまくし立ててる。
「えー、とね」
「何処のどいつだ、夕弥を魅了した女は…同じ学校の奴か」
松本も目がいっちゃってた。
「うん、同じ学校の隣のクラスの子だよ」
夕弥は白状する。
「誰だよ、誰だよ、誰だよ」
「そうです、それが肝心です」
言っちまえ~、と呪文のように繰り返す二人。
「……うん、実は」
……
「なぁぁあああにぃぃい!!」
「嘘…本気ですか?」
二人は驚いた。
松本に関してはブランコから落下し、尻餅をついている。
雪菜も放心状態だ。
「そんな驚かなくてもいいのに、二人のばーか」
照れ隠し。
そんな夕弥の顔は湯気が出るほど、頬が赤くなっていた。
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