告白

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谷野 百合奈(ヤノ ユリナ) 学校一の捻くれ者。 誰とも話さず、関わらず。 “超”クール。 噂では告白された回数がフッた回数という。彼氏はいない。 日本特有の黒い髪を肩まで伸ばし、身長は172㎝というモデルみたいな体型。 とにかくモテる。 が、何故か告った奴の精神はズタボロになるらしい。 「と、いうのがあの氷姫の情報だ、まぁこんなのは誰でも知ってるだろうけどな…あいつ俺らの学校では有名だし」 松本はメモ帳に書かれた文字を読み上げる。 「うん」 夕弥は頷いた。 昼休み。 彼らは今、学校の屋上にいる。 「梁川くん、本当に彼女に告白するんですか?」 雪菜は昼飯を食べながら、熱心に下を見つめる夕弥に聞いた。 「うん」 夕弥の目線の先には校庭があり、木陰に誰か座っている。 あちらも昼飯の最中のようだ。 その人こそ、夕弥の恋の相手。 谷野 百合奈。 「お前に好きな奴がいるのにも驚いたが、その相手がまさかあいつだとは…」 松本はむむ、と悩まし気に唸り、哀れむような目になった。 「はぁ、一言だけ言わせてもらう……無理だ、諦めろ!」 初めての恋にしてはレベルが高すぎる。松本は制止をかけるが、 「やだ」 夕弥はあっさりと断った。
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