好きな人

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初めての顔合わせは気まずいものになったが、あれから10分。 なんとか緊張も溶け始め、和やかなムードでの会話が進む。 「俺に彼女なんている筈ないでしょ、まぁうるさい幼なじみはいますけどね」 「へぇ、松本くん幼なじみいるんだ、どんな子なのかなぁ」 「同じ年の腐れ縁、無駄に気が強いんで困ってますよ」 「ふふっ、実は私にもいるんだぁ、幼なじみ、女の子なんだけどね、妹みたいで可愛いの…」 ハハ、と幼なじみ話でいい感じに盛り上がっている松本ペア。 「(ウッシャ、中々順調な滑り出しだぜ、このままいけば…)」 松本は目の前に座る奈々(ナナ)と名乗った彼女を見た。 背中まで伸びる茶色の髪。麗し高貴な風格。服装コーディネートもバッチリだ。←松本談。 「(俺のタイプだぜ…)」 松本は標的に狙いを定めた。
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