97人が本棚に入れています
本棚に追加
そして、ハオは露になった右肩の刺青に血をなぞる。
次の瞬間、ハオの目は紅く染まり魔力が次々と回復…いや、元より遥かに上回る魔力が潤った。
(ありえない…。ありえないわ。人間の持つ魔力を優に越えている。)
ルルはハオの異変が信じられなかった。
「今去るなら見逃してやる。しかし、またリオに近づくなら容赦しない。」
ハオはルルに再び刃を向ける。その言葉に、ルルは横目でリオに目をやった。
(…このまま手ぶらで帰ったら間違いなく私はキウ様に殺される。やるしかない。…負けるわけにはいかないのよ。弟の仇を取らなくちゃ。)
最初のコメントを投稿しよう!