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相手を見た俺は思わず目を見開いた。
腰まである長い銀髪、血のように紅い眼をした絶世の美少女がボロボロの漆黒のドレスを着てゴミまみれになっていたからだ。
バタバタと荒々しい足音が聞こえ自分の状況を思い出した。
マズイ…早く逃げねぇと…って、この娘を置いて行くわけにはいかねぇし…。
俺がこんなにも苦悩しているのに目の前の美少女は落とした残飯を集めていた。
…仕方ない。
俺は一度深呼吸をすると自身の力を解放した。
「あの下民はどこだっ!!!」
「きっと大通りに出たんだ。まだ近くにいるはずだ。探せっ!!!!!」
貴族達は全員大通りに向かって走って行った。
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