出逢い

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「こんばんわぁ」   『あれ?オバサン』   「あらぁ、来てたの?偶然だね」   町はずれの小さな居酒屋に、偶然を装い顔を出す。   私をオバサンと呼ぶ男は健二。   当時付き合っていた2歳下の男。   お互いに家庭のある身だから、周囲にバレないよう奴は私をオバサンと呼んだ。   日曜の今日、健二が知人にお願いして趣味の造作物を作ってもらった、そのご苦労申しの酒席。   同席者は二人。   そのうちの一人が、 『もしよかったらこっちで一緒に飲まない?男ばっかりじゃ酒も美味くないから』     隆との出逢いは2001年の夏、こんなひょんなキッカケから始まった。
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