707人が本棚に入れています
本棚に追加
「こんばんわぁ」
『あれ?オバサン』
「あらぁ、来てたの?偶然だね」
町はずれの小さな居酒屋に、偶然を装い顔を出す。
私をオバサンと呼ぶ男は健二。
当時付き合っていた2歳下の男。
お互いに家庭のある身だから、周囲にバレないよう奴は私をオバサンと呼んだ。
日曜の今日、健二が知人にお願いして趣味の造作物を作ってもらった、そのご苦労申しの酒席。
同席者は二人。
そのうちの一人が、
『もしよかったらこっちで一緒に飲まない?男ばっかりじゃ酒も美味くないから』
隆との出逢いは2001年の夏、こんなひょんなキッカケから始まった。
最初のコメントを投稿しよう!