第二話 申し遅れました。私、魔王の娘の父の魔王、と申します。

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魔王の娘が来て早一月。   まだ生活費は送られてきていない。   「伊藤よ。嘘をついてはいけない」   「約束を守れないような大人になってはいけないと教わらなかったのか?」   「そんなことだから社会的地位も係長という名目で止まっているのだ。わかっているのか? 分かっているのならば、潔く約束を守ってくれ」   「仕方ないだろ。雨なんだから。海に行くのは来週に延期だ。それでいいだろう?」   「いやいやいやー! きょういくってやくそくしたー!」
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