第二話 申し遅れました。私、魔王の娘の父の魔王、と申します。

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しばらく放置してみたが、何時まで経っても起き上がる気配すら見せ付けない魔王の姿を見て怒りが頂点に達したのか、チーたんは飛び膝蹴りを喰らわした。   「ぉ、おお! チーたん、慰めてくれるんだネ! もっと、もっと慰めておくれ!」   お前は真正ドMなのか。   勘違い炸裂大馬鹿魔王ココに在り。   「死ね。自動車に轢かれるよりも虚しく死ね。それはもう三トントラックでは物足りない。ダンプだ。ダンプに轢かれてしまえ。パパはいらないパパだ」   おお。ものすごい例えだ。    超絶毒舌ドS幼女もココに在り。   「そんなに照れないでもいいのに……チーたんはママに似てツンデレだなぁ」   勘違いもココまで来ると幸せなんだろう。   一生勘違いしたまま生きていってくれ。皆の為にも。
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