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話をチーが動物から小娘になったときに戻す。
その幼女は目が覚めるなりすぐそばで顔をのぞいていた俺の顔を蹴飛ばしここはどこだと怒号した。
「痛い」
「お前は誰だ?!」
当然の反応ではあるが、こちらとしてはお前がなんだと聞きたいところである。
目の前で子猫が幼女に変身したのだからわけがわからない。
「伊藤だ。伊藤天子」
「伊藤だと? お前、私をどうするつもりだ?!」
知ったこっちゃないです。
「そうだな。孤児院にでも引き渡しに行くのも手だろう」
「孤児院? 孤児院とは何だ?」
幼女だから無知なのはわかるが、少々口の利き方がなってないな。親の顔が見てみたい。
「身寄りのない、つまり家族がいない子供が集まる場所だな」
「なんだって? 僕にはパパもママもいるぞ。伊藤。お前はそんな僕でも孤児院に入れようというのか? 外道だな。人の出来ることじゃない」
かなり生意気な幼女だ。それにしても自分のことを僕と呼ぶのか。僕っこか。うわさには聞いていたがまさかこんなにも生意気だとはな。
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