都市伝説

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周りは洋一をなだめながら話しを進めようとする。 「大丈夫だよ、似てるだけの殺人事件なんだから」 「そうそう!たまたま噂に似てるだけだし、探しに行く訳じゃないから~」 洋一に聞かせようと周り全員でごまかし始める。 「博さんも大丈夫って言ってやって下さいよ~」 洋一は博士を見た。 「……」 「ほらぁー!博さん何も答えないって事はヤバイって事じゃないですかー!」 天宮博士(あまみやひろし)21才。大学四年生。洋一がもっとも尊敬している先輩。霊感はあるが、人が嫌いなので滅多に除霊をしない。 「……」 「誰だって死ぬ時は死ぬさ…」 ボソッと博士が言った言葉に洋一が食いつく。 「マジ!?」 「そんなヤバイんですか…?」 「……」 「はい!終わり!この話し終わり~」 洋一は両腕で大きく手を振り、話しを終わらせようとした。 「くく…」 「うはははぁ!」 一斉に周りが笑いだした。 「流石ぁ博さん!うまいなぁ~」 周りは腹を抱えて笑っていた。 「いやぁ博さんが一番役者だね!」 洋一は唖然としながら周りを見ている。 「トドメに無言で終わらせられるんだもん」 周りが笑う中、博士だけは笑っていない事を誰ひとり気づいていなかった。 「……」 「またやられた…」 洋一は力が抜けた感じで立ち上がった。 「どうした?」 周りのメンバーが笑いながら声をかける。 「トイレ…」 洋一は肩を落としトイレへに向かう。 「元気だせよ~恒例行事!恒例行事!」 周りは洋一姿を見て笑いながら声をかけるだけだった。
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