とある人々の偶然の交差-プロローグ-

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ここは東京西部の開発の遅れていた地区を、丸ごと一気に開発することで、作り出された都市。 「学園都市」である。 内部は二十三の学区に分かれていて、総人口は二三〇万人弱。その八割は学生である。 なにより特徴的なのは、 「記憶術」だの「暗記術」という名目で超能力研究、即ち「脳の開発」を行っていることである。 また開発以外の科学技術も、最先端の技術を実験的に実用化・運用しているため、外よりも数十年分ほど文明が進んでいる。 そのため警備は非常に厳重で、交通の遮断に加えて周囲が高さ5メートル・厚さ3メートルの壁で囲まれている上に、 街全体を三機の監視衛星が常に監視している。 街の風景も、外とは違う。 電柱がなく、その代わりみたいな感じで、風力発電のプロペラが立っている。 他には、清掃用のドラム缶型の自動清掃ロボットが、街を俳諧していたりである。
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