とある人々の偶然の交差-プロローグ-

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超能力とは、学園都市に所属している学生が、脳開発によって得る力のことである。 超能力というのは、一言でいえば「存在する確率を捻じ曲げる能力」ということである。 量子力学における解釈では、物理現象は観測を行うまでは確定せず、ほとんどありとあらゆる「可能性」が並列に存在している。 実際に観測される物理現象が確定する事を「収束」と呼ぶのだが、 どの可能性に結果が収束するかは断言できない。 確率的にしか予測はできない。 しかし、普通は誰がどう観測しても同じ確率で収束するため、 「ありとあらゆる可能性」とはいっても実際に起きる現象は限られている。 確率は平等ではなく、起きやすい・起きにくいの差は存在するからである。
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