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貴方はいつも私に微笑んでくださいましたね。
思えば、貴方と私が会わない日と言うのも少なくて……貴方は私にいろんな表情を見せて下さいました。
その中でも貴方の、はにかんだような微笑みが好きです。
昔から変わらない、貴方の微笑みが大好きです。
知っていますか?
私は貴方を、ずっと小さなときから見ています。
あの頃の貴方は、とても小さくてお母さんに抱きあげられて、私をとても不思議そうな目で見ていました。
貴方の瞳は飴だまのように澄んでいて、キラキラと輝いて、可愛らしくて。
貴方が悪戯小僧だったことも私は知っています。
貴方はお水が大好きで、お風呂の水をよく出しっぱなしにしてましたね。
水で濡れた足を拭かずに歩きまわって、お母さんの悲鳴が私のところへもよく聞こえてきました。
そう言えば、貴方がそうやって作った水たまりに、お父さんが足を滑らせた、なんて事件もありましたね。
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