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「…残念だったね…」
と、がっかりしているえみを見ながら、寂しそうな表情で言う寛人。
「…うん…」
心底がっかりした顔で頷くえみ。
「今度見に来ればいいじゃん。」
え?という顔で、えみは寛人を見た。
「イルミだけでも今度見に来ようよ!俺も見たいし…」
と付け加えるように寛人は言った。
「う、うん」
えみはよくわからないが、取り敢えず寛人がえみとイルミを見てくれる事を理解した。(もう一度…二人でここに来て………一緒にイルミ見れるの?!)えみは物凄く喜んだ。スキップでもしそうな勢いだった。実際、ハートは既にスキップしていたのだが…(汗)
寛人はえみに嘘を付いたことがなかった。約束を破ったことも。だからえみも嘘は付かなかったし、付けなかった。寛人には出来る限り誠実でありたいと、真っ黒なえみは密かに思っていた。寛人はそれをわかっているのか、えみと無理な約束はしなかった。だからえみは寛人の言った約束が、心底嬉しかったのだ。
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