33人が本棚に入れています
本棚に追加
迷走
拓海は、以外に積極的だった。毎日メールと電話を欠かさなかった。それはえみが携帯代を心配する程の勢いだった。毎日鳴るえみの携帯に旦那様は不機嫌な顔をしたが、また新しいお客さんでも増えたのだろうと、あまり突っ込んで聞いては来なかった。えみは内心ホッとしていた。
拓海は真剣にアタックしてきた。拓海がいい人だという事はよくわかっていた。しかし、毎日不器用な言葉で愛を伝える拓海に、えみは少しだが惹かれていた。
寛人からのメールや電話は前程熱心ではなく、えみも拓海と連絡を取ることが多かった。えみは戸惑いながらも、拓海の熱心な愛に少しずつだが心を開いていった。
本人も気付かない程、ひっそりと、拓海の愛はえみに届きつつあった。
最初のコメントを投稿しよう!