白髪のオズ

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声の主を見ると、幼なじみのクリスがこっちこっちと手招きしている。ちょうどクリスの隣の席が空いていた。 「…クリス」 ナギは周りを見回したが、他に空いている席もなく、仕方なくクリスの隣に座った。 (…早く食べよう。) ナギはそう思った。せっかく席を譲ってくれたクリスには悪いが、極限隣に座りたくなかった。正確にいうと、クリスが嫌というわけではないが…。 「よかったよ、ちょうど空いてて」 クリスは自分のことのように笑って言った。 「う、うん。ありがとう」
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