白髪のオズ

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「けっ、F組の落ちこぼれなんかと一緒に居たら馬鹿が移る。」 眼鏡男はそれ以上言ってこなかった。 (悔しい。) ナギは言い返せない自分に腹が立った。実際、クリスと眼鏡男はA組のエリートだ。クリスに至っては、首席で入学し、新入生代表で作文を読んだ。 背が高く整った顔のクリス。眉目秀麗な彼と対称的な僕が幼なじみなんて、笑い話にしかならない。 だからクリスと居るのは極力避けたかった。
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