君といるだけで

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    「あのさ、そういうのって…川村とかの方が詳しいと思うんだけど…」   あまりにも気になったので聞いてみた。     すると田村は悲しそうに   「僕と行くの、嫌…?」   だぁぁ!!   やめてくれ! そんな捨てられた子犬みたいな目で見ないでくれ!   しかも上目遣いは反則だっ!     心の中で理性と必死に戦いながら、俺は冷静に言った。   「嫌じゃないけどさ、妹って事は女の子だろ?だったら川村の方が女の子の欲しがる物とか詳しそうだな、と…」   言い切った!   結構頑張ったぞ、俺。   「よかったぁ…僕、田中君は一緒に行くのが嫌でそんな事言ってるんじゃないか、と思ってたよ。」   安心したようにニコニコと笑う田村…     …これはこれで反則……   「あ、そうだ。田中君を誘った理由はね、田中君に妹がいるって聞いたから…」   妹…?   確かに2人、糞生意気な妹達がいるけど…   「…俺、田村に言ったことあったっけ……?」       .
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