~始まり~
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「あれ…」 辺りを見渡しても誰もいない。 いたずらかよっ… ちょっとだけイラッとしたけど、ふと足元に目をやると、そこには小さな女の子が立っていた。 「うわっ!」 思わず反射的に後退りしてしまった。 慌てて謝ろうとしたら女の子は無表情のまま、おれに白い封筒を差し出していた。 「ごめんね、気付かなかった。これ、なにかな?」 しゃがんで女の子に目線を合わせて、出来るだけ優しく尋ねてみた。
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