418人が本棚に入れています
本棚に追加
だが、構わずそのまま何度も叩き付ける。
ド チ ャ ッ 、
ド チ ャ ッ 、
ド チ ャ ッ …
湿った音が繰り返される。
必死に抵抗しようと
俺の腕を掴んでいた
松下の腕は、力無く
ズルリと俺から離れ、
アスファルトに落ちた。
…どのくらい叩き付け続けていたのだろうか。
ふと我に返る。
気がつけば出来上がっていたのは、
アスファルトに広がる文字通り血の海。
そして、俺から10メートル程離れて円を成した人だかり。
悲鳴にも似たザワメキと、パトカーのサイレンが聴こえた。
最初のコメントを投稿しよう!