418人が本棚に入れています
本棚に追加
/17ページ
薄暗いビルとビルの間をひたすら走る。
- 捕まったら殺される -
何故だかわからないけれど、俺の本能がそう叫んでいる。
追って来ているのは女なのに、全然引き離せない。
焦燥感に駆られて脚がもつれ、何度も転びそうになる。
その間にも距離は縮まる。
あぁ…
ダメだ、捕まる!
追って来る女の伸ばした指先が俺の背中を掠めた。
…!!
ガバッと飛び起きると、そこはいつもの自分の部屋。
…夢、か。
心臓は破裂しそうな程激しく鼓動し、額からは大粒の汗が吹き出ている。
まるで本当に走っていたかの様に。
最初のコメントを投稿しよう!