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「あぁ…むかつく太陽だな…」
屋上のそのまた上、梯子を登った貯水タンクがあるスペースが彼、暁丘 流亜のお気に入りの場所。
学校にいる時はいつもここにいるのだった。
そうつまり彼はこの学校の2人目の有名人1年生の時から問題児。
彼を有名にしたのはその外見と入学初日に起こした事件。
銀髪に銀色のピアス、その外見に食いついた他校の3年生グループを返り討ちにし、さらにその高校まで行って喧嘩をふっかけたのだった。
食いついた奴全てをフルボッコにし、彼の名を轟かせたのだった。
だか学力、運動神経、その格好良さ、強さは校内1だった。
彼はいつも1人で人が寄り付くのを極端的に拒んでいた。
ただ1人を除いて…
そして彼に付けられた二つ名は銀狼…
銀髪の一匹狼からきているらしい。
ひんやりと冷たく気持ちが良い、小さな雨除けの屋根もあり、真夏の太陽から熱の上昇を防ぐのになちょうど良く、貯水タンクのパイプを枕にして眠る流亜にとってお気に入りの場所だった。
「もう1時か…そろそろかな…?」
寝怠い体を起こすと匍匐前進をして下にある入り口の真上まで来ると扉が開くのを待った。
ガチャ…
扉の開く音と共に桃のような綺麗なピンク色の長髪の少女が入って来た。
少女は何事もなかったようにその綺麗な桜色の髪をふわりとなびかせ、屋上に1つだけあるベンチに腰掛け、持っていた本を静かに読み始めた。
彼女こそこの学校の1人目の有名人 桜南 乃愛である。
美貌、スタイル、学力は校内1で男子達の憧れ、アイドルである。
だがが学力が1位といっても、2人目の有名人流亜も1位である。
この2年間テストの合計点が全く一緒なのである。
何の偶然かは分からないが、別のクラスである2人はカンニングをする事も出来ないので、ただの偶然という形で済まされていたのだった。
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