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「結くんと同じ学年だったらお姉ちゃん、嬉しかったのにぃ~」
横を歩いている詩姫姉がいきなりそんなことを言ってきた。それ、何回目だよ……。
突き刺さる大量の殺意と嫉妬の混じった視線を感じながらも俺はいつも通り、普通に対応する。視線なんて慣れた。
「それは詩姫姉が留年しない限り無理だって。何度も言ってるけど詩姫姉、自分の成績わかってる? 学年首席だろ? 俺が留年することはあっても、詩姫姉がすることはありえないって」
「結くんと同じ教室で隣の席で、休み時間はハグハグして手繋いで家まで帰って~」
「それ、どこの恋愛モノのカップル?」
ついでに桜が咲いているからと言っても、枯れない桜があるわけでもなく、もちろんように俺はカロリーを消費して手から和菓子は出せません。そんな知り合いはいません。
異能はナッシングです。少なくともここには。
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