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小鳥は檻の近くをうろうろしているウォアの頭に止まった。
「何やってるのよ！ また捕まりたいの!?」
「違う！ ニイニの髪留めが…。僕の宝物が!!」
「人間が来ちゃう！ もう、しょうがないわね」
小鳥は他の檻の留め金も外した。
さらに大騒ぎになった中、探したが見つからない。
その時、ウォアに黒い影が…。
「うわあ!!」
ウォアの小さな体が宙に浮いた。
にぎゃーにぎゃー!!
『逃げ損ねを捕まえたぞ。…うっ、痛!!』
ウォアは土にボテ。
「ウォア!! 逃げて!! 早く!!」
あの小鳥が人間をつついていた!!
『こいつだな。留め金外したの…』
「きゃあ!!」
「鳥さん!!」
人間の手の中で暴れて飛び出る小鳥。
「あなたの宝物は探しておく!! だから今は逃げて!!」
人間はまたウォアを捕まえようとした。
ウォアはするりと手を抜け逃げ出した。
後ろで鳥の鳴き声がする…。
ヂヂヂヂ…チチチチ‥‥‥。
耳の中に小鳥の鳴き声が残る。
ウォアはそれを振り切るように…走った。
走った…
走った…
走った…
走った……………………………………………………………………………
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