第1話 “勇者”の事情

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「覚悟ォォォォォォ!!!!」 「ギーーーーン!!!」 銀髪を揺らし、ギンは特攻。 「甘いわ!!」 「ぐあああぁぁぁッ!!!」 「ギーーーーン!? ………畜生!畜生! よくも、よくもギンを! うわぁあぁああぁ!!」  ギンの犠牲を無駄にしない為にも、 カケルは“勇者”に向かい駆けた。 「そんな作戦で私がひるむとでも!」 「うおおおぉぉぉ! 『ジャベリン(投鏑槍)』!!」 「ふん!ぬるい!」 “勇者”は見切りカケルが投げた物を避ける。 カケルは笑った。 「それはフェイクだ! こっちが本命―――何ッ!?」 「君達の考えなど、手に取る様にわかるのだよ。 散れッ!!」 ドゴンッッ! 鈍い音が腹部に。 「ぐっ………ゴメン、ギン………倒せなかった………。」 バタッ。  カケルは倒れた。 その姿を見た“勇者”は優しく笑う。  こうして、第二次枕投げ戦争は“勇者”シドの勝利に終わったのだった………。
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