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「そ、そんなコトないですよぅ!
―――あっ!カケルにギン!おはよう!!」
「「おはよう………」」
そこに、階段から疲労全開の表情、カケルとギンが下りてくる。
「おはよう♥
カケルちゃんにギンちゃん………どうしたの?寝れなかったのかしら?」
ビビが心配する。
カケルとギンは力無く笑った。
「いや、ちょっと“勇者”と枕投げを………」
「ああ。しかしあれは枕投げと呼べる代物じゃなかったでござる………」
カケルとギンはそんなコトをぼやきながら、カケルはアルシェの横に座った。ギンはカケルの横に座る。
ここで、改めて主人公とその仲間達を紹介しよう。
「大体さ!なんで枕が一個も当たんないんだよ!
しかも“勇者”は余裕で楽しんでたしよ………。」
この黒髪の寝癖が酷い少年の名は、秋空 駆(アキゾラ カケル)。
この物語の主人公であり、多分、被害者。
真っ赤な神具の籠手『ガントレット』に導かれて、意味不明に異世界に飛ばされた少年。
神獣の能力は『衝撃?』で、『神具:ガントレット』の適合者。
魔力がゼロで、魔法が使えない不憫な主人公。
ちなみに地震恐怖症である。
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