1275人が本棚に入れています
本棚に追加
夕刻間近の時だった。
俺は山賊をしており、この時頃は強襲のチャンスであり、
つまり、山賊としてのお仕事の時間………。
「あーあ、早く獲物が来ねぇかな~。」
「そうだな。ここん所、ロクな飯食ってねぇもんよ。」
俺以外にも山賊仲間は二人いる。
俺達は三人組でこの山を根城にして行動しているのだ。
「………おい!獲物が……獲物が来たぜ。」
「うっひょー!マジか!?」
向こうの山道から人影。
それを俺達は草村に身を隠し、じっと見ていた。
獲物を狙う梟(フクロウ)の様に………。
「しかも………随分、山にゃ似合わない格好だな。」
一人が呟く。
確かに、黒いマント。
黒いブーツ。
黒い手袋。
そして、貴族がよく着る正装に似た黒い服。
そして体格は2m近くあり、かなり大きい。
しかし、体はスラッとしており、顔立ちは良く。
ミステリアスな雰囲気をかもし出している。
10人女がいたら、10人全員が振り向くだろう、と言える程の、色男。
しかし、山には縁の無さそうな黒づくめの男。
仲間の一人は嬉しそうに囁いた。
最初のコメントを投稿しよう!