闇を纏いし者

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 夕刻間近の時だった。 俺は山賊をしており、この時頃は強襲のチャンスであり、 つまり、山賊としてのお仕事の時間………。 「あーあ、早く獲物が来ねぇかな~。」 「そうだな。ここん所、ロクな飯食ってねぇもんよ。」  俺以外にも山賊仲間は二人いる。 俺達は三人組でこの山を根城にして行動しているのだ。 「………おい!獲物が……獲物が来たぜ。」 「うっひょー!マジか!?」  向こうの山道から人影。 それを俺達は草村に身を隠し、じっと見ていた。 獲物を狙う梟(フクロウ)の様に………。 「しかも………随分、山にゃ似合わない格好だな。」 一人が呟く。 確かに、黒いマント。 黒いブーツ。 黒い手袋。 そして、貴族がよく着る正装に似た黒い服。 そして体格は2m近くあり、かなり大きい。 しかし、体はスラッとしており、顔立ちは良く。 ミステリアスな雰囲気をかもし出している。 10人女がいたら、10人全員が振り向くだろう、と言える程の、色男。 しかし、山には縁の無さそうな黒づくめの男。 仲間の一人は嬉しそうに囁いた。
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