パン屋の僕と……フレア国

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「あははっ、レン兄ちゃん、いつもそれ言うね。」 「だって仕方ないだろ?決まり文句なんだから。」 「そうだね。仕方ないんだもんね。」 ルリナちゃんは笑いながら去っていった。 それからはそんなやり取りの連続だった。 常連さんが多いから気軽に話しかけてくる人も多く、忙しさの中に楽しさも覚えた。 だからパン屋は止められない。 心の中でそう思った。 ………… 今は9時。 朝の開店時間は7時~10時なのだがもうパンは一つも残っていなかった。
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