別れへの…

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「うしっ帰るか」 大将は勢いよく立ち上がる コイツはいつもこんなだけど今日は少し違う 多分“アレ”のせいだ 「…ああ」 俺は軽く相づちを打ち大将と肩を並べて教室を出る そして教室のすぐ裏にある階段を降りて行く 「……………」 「……………」 二人とも無言だ 付き合いは長いけど帰りに沈黙が多くなることはあまりない 三階の校舎から降りて一階の下駄箱までは大して時間もかからない 気がつけばもう下駄箱まできていた… そこから上履きを袋に詰め込み靴を履き替える… 今日は土曜だから上履きを持って帰らないといけない …二人で玄関から出ると校庭を抜けて校門へと向かう 校庭を歩いてる生徒はそんなに多くはない 校門には下校の当番の先生がいる…柏木先生だ
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