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出会いや別れとは?
何に対してでもいい…
それはさっき言ってたみたいな学校の教科でもいいし普通に人との出会いでもいいってことだ
「…別に人の事じゃなくてもいいんだよな?」
俺は大して考えた訳でもなく思ったことを口に出す
「…って、なんか好きな教科とかあんの?」
大将はまさかと言わんばかりに聞いてくる
「いや、そんなのは…」
「あっ体育は嫌いじゃないかもな」
適当に答える
「違うだろっ」
軽く頭を叩かれる
俺は頭を擦りながら体を起こす
「むつかしいな~」
俺にとってパッと思いつく出会いや別れはない
…在るには在る
けどソレはお父さんとの事で…
俺のお父さんは俺が生まれてスグに死んでしまったらしい
だから父さんのことはよく知らないし別れと言えるかどうかは微妙だ
「…どうしたんだよ泣きそうな面しやがって」
俺はふと我にかえる
「そんなことねぇよ」
もう一度顔を隠すように机に体を倒す
「もうすぐ俺たちって卒業じゃん?」
六年生の三学期が始まったばかりだけど確かにもうすぐ卒業だ
「別れならネタにこまんねぇし」
いつもふざけてばかりだけど実はコイツは色々考えている
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