ハロウィンの続き

3/5
前へ
/8ページ
次へ
俺達が二人の世界を作ってるとき、邪魔してきたのは俺の意中の羽柴シンの友達の鈴木くん。 正直、シンといつも二人でつるんでるから羨ましかったんだ。 でも、両想いになったんだからもう関係ないけどね。 「す、すいません! こいつが気分悪いらしいんで保健室つれて行きます!」 そう言うなり、シンは俺の腕を掴んで教室の外へ。 たぶん、意識してないだろうけど、こういう触れ合いはかなり嬉しいよ、えへ。 「どこ行くの?」 「誰も邪魔が入らない場所」 そう言って腕を掴んだまま、先を行く。 歩きにくいんだけど、この手が離れるのが嫌だからこのままついていく。 「で、こんなとこまで連れてきて、ナニしちゃう気?」 「なんか今ヤらしく聞こえたけど気のせいか?」 10月末の屋上は寒くて、二人で肩を竦めた。 この寒さじゃ、ヤらしいことしたくても風邪引いちゃうし、キスくらいだよな。 「別にぃ~。それよりさぁ、俺達って恋人になったの? 「あのさ…俺が男だってわかるよな?」 「わかってるよ。でも、シンは俺とキスしたかったんでしょ? それって俺が好きなんだよね? 両想いの俺達はそういうわけで恋人に…ってことでいいんだよね」 内心勘違いだったらどうしようって不安になりながら聞いたけど、それは顔に出さずに笑って言った。 「簡単に言うんだな。俺の告白だって、お前にとっちゃ簡単に聞こえたかもしれないけど…」 「簡単なわけない! 軽く見えるかもしれないけど、俺いつもシンを見てたんだよ? 告白されて嬉しかったんだよ?」
/8ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加