プロローグ

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 そのニュースの後どうしたのか少年はよく覚えていない。発見されていない両親の遺体のこと、葬儀の話と、お墓のこと、お金のこと、何より数日のうちに多額のお金を手にした少年の引き取り先のこと、特に最後の話は引き取るというよりも奪い合いに近かった。  それでも、少年が気付いた時には、隣に住むおばさんとおじさんが色々やってくれていた。  ただ・・・一つ少年が鮮明に覚えているのは、まだまだあどけない少女が小さな体や手で優しく抱きしめてくれた時の世界は心地がよかった。 .
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