黒と白

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――春。 今年から高校生。 いろんな人との別れもあったけど、これからはもっといろんな人達に出会って、充実した高校生活を過ごすぞー! ……なんてこれからの新生活に期待胸膨らませていた日から2ヶ月後。 時は6月。 俺は何とか歩き慣れた通学路を歩いていた。 俺、雪鑑 隆祐(ユキカガミ リュウスケ)は平凡な高校生だ。 一つ、小石を蹴る。 そんな隆祐には一つの悩みがあった。 それは…… クラスに馴染めていないということであった。 まだ2ヶ月だから馴染めていなくても仕方ないんじゃ……とも思うだろうけど、明らかに隆祐のは違う。 どちらかと言うと……クラスから浮いている。 なんでだろうか。 実は、隆祐には今友達と呼べそうな人物が一人もいない。 いや、隆祐が人付き合いが悪いとか人に嫌われる人物なのだというわけではない。 むしろ、良い方なのだ。 中学校でもクラスの中心……とまではいかないが、それなりに友達は多かった。
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